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重症高齢ネコちゃん

17日夜間救急で電話が入った

『夕方から嘔吐している』とのことでご来院

かなり衰弱している

徐々に痩せてきたとのこと(1.6kg)で、元々は5~6kgあったはずと。

さらに重度の脱水状態

血検で肝・腎↑↑、白血球↑、その他脱水による各症状

検査結果出るまでの間に皮下補液を。

結果から(あまりにも状態悪くあれこれ手出しできないので最低限)、胆管肝炎・慢性腎不全・ストレス性高血糖・・・

入院・点滴・処置・監視などで一睡もしなかった。我ながらすごい

18日朝 7時頃からさらに容態悪化で、オーナー様の希望を重視しご自宅へ連れ帰られました。

やせてきたのは徐々だったようですが、こんな急激にガクッと来るものなのかと落ち込まれていました。

もう一匹老ネコちゃん点滴しながら強制給餌中の子が明日まで入院しています。

土日はおうちでお母さんに給餌してもらいます。

このオーナー様も健康診断など病院に行くという重要性を痛感したとおっしゃっていました。

今マリーナはホスピス?状態ですが、生きようとする動物達・もう少し何かしてやりたいというオーナー様のお気持ちを考えると、必要なことなんでしょう。

どんなにお星様になった子を見送っても、慣れないし慣れたくないし・・・いつも葛藤し続けです。

うちの 5匹もいつかは・・・night

寂しいけれど、そう思っても仕方の無いことですから、いっぱい関わってあげようheart04

ワンコもニャンコも私も 楽しかったねっていう思い出をいっぱいつくる

こんなことを考えながら、17~19日深夜まで50時間起き続けていたcoldsweats01dash院長です。

 


猫のフィラリア感染症

先日、さいたま新都心まで講習会に行ってきました。

この地域ではあまり関心がない飼い主様が多いことですが、猫にもフィラリア感染症があります。

そのほか、好適宿主として、アライグマ・イタチ・クマ・アザラシ・アシカ、非好適宿主としては人・猫・ネズミなどが感染します。

好適宿主・・フィラリアがこれらの動物体内で繁殖生存しやすいもの

非好適宿主・・感染するが成虫の寄生数は少ない

 

ネコちゃんの場合は、免疫機能で感染後にやっつけるそうです。

ただしそれでも寄生はします

ネコちゃん喘息と同じ呼吸器症状が出てしまったら対症療法しか無いです。

成虫を殺していく方法は、ネコちゃんの突然死を引き起こします。

お薬で殺さなくても、虫自体が寿命を迎えたときも同じことがおきます。突然死です!!

じゃあどうしたらいいの?ということになりますが、専門医情報では呼吸器の症状が出ていない場合にはどんどん予防を始めるべきだそうです。

ワンちゃんにおいても成虫を内科的に殺すのはよろしくないですね。

あとは外科的方法ですね。リスクは高いですね。

くわしくは、ご来院時に!!


看護学生さんの病院実習

千葉愛犬専門学校から、動物看護師の学生さんが実習に参ります。

8月17~24日の間、よろしくお願いいたします。

患者様方からも、『こういうところは良いね!!、ココはもうちょっとこうしたほうがいいと思うよ!!』とお声をかけて頂けると、学生さんの勉強になりますので、是非ご協力いただけるとありがたいです。

 

院長より


笑っちゃいけないけど・・・

先日、笑ってはいけないけれど笑ってしまったhappy02症例がありました。

チワワちゃんですが、わんちゃんが悪いわけでもないんです。sign02sign02sign02

飼い主様のご友人がそのわんちゃんと遊んでいたときに、ガムテープの芯が頸にはまってしまい抜けなくなって来院されたんです。

顔の正面からは鼻先がとがった三角錐状だから入ったものの、いくら取り除こうと試みても耳や顎関節部分が邪魔して抜けなかったんでしょう。

幸いにも殆どテープの残量がなく軽かったgoodのと、頸の長さと芯の幅がピッタリだったgoodことで、頸を痛めることもなかったのですheart04

取り除くには切るしかないので、皮膚を傷めないようにペットシートをあてがって、芯をhairsalonジョキジョキ切りました。

人がムチ打ちになった時に頸に巻かれるカラーのようでしたよcoldsweats01sweat01

飼い主様は記念presentにとお持ち帰りになりました。

笑っていられる症例でよかったhappy01sign03


5月27日

①昨日去勢手術のわんちゃんが元気に退院しました。

オペのためにお預かりする際に、飼い主様お父さんは不安で泣いておられましたが、今日お迎えの際には笑顔でしたので、院長もホッとしましたhappy01

やっぱり手術は不安がつき物ですよね。

執刀する側も毎度毎度緊張しながらの行為です。

川でおぼれたわんちゃん

夕方病院作業のため出勤したところに当院の患者様から電話が入り、他院の患者様のわんちゃんが海老川に落ちてどうにか引き上げたけれど、具合が悪いらしいとのこと。

心停止時・呼吸停止時に使うお薬や気道確保する器材をバックに詰め、自転車ですっ飛んで行きました。

駆けつけたときにはすでに心肺停止状態。気道を確保し心マ・投薬して心マ。

身体はすでに冷たくなって若干の硬直も。

残念ながら、お見送りになってしまいましたweep

飼い主様・ずっと付き添っていてくれた院長の知人からの話では、14才・最近心臓病を患っていた・転落してから救出まで15分もかかってしまった・救出前には力尽きておぼれ始めていた・・・とのこと。

川岸のブロックの上を歩かせるなどはやめましょう!!

 

誤飲のわんちゃん

溺死してしまったわんちゃんの件でドタバタしてから、病院のわんちゃん・ネコちゃんのお世話をし終え、お預かりのわんちゃんを待つ間に院長は夕飯をオーダー。

直後救急連絡が。

人体用下剤を2粒のんでしまったとのこと。

まずはご自宅で催吐を促してもらい、1粒は出たけどもう1個が出ないと。

身体の大きいわんちゃんならば様子見にしてもいいかと思ったが、5カ月令・3kg弱とのこと。

飼い主様も心配とのことで、来院して頂きました。

催吐処置を行ったところ、1粒どころか 3粒wobbly出てきました。

成人でも効く方には1粒でもかなりの痛みが起こるとネットで拝見しました。

3kg弱の身体に合計 4粒はどの程度の痛みが起こるのか想像できません。

吐き出させてよかったです。ホッとしましたhappy01

 


久々のアップです

 4月後半からの忙しさにかまけて 更新作業を怠っていました。

ごめんなさい。

 

flairゴールデンウィークにペットホテルをご利用いただきました患者様、ありがとうございました。

またのご利用お待ちいたしております。

 

flair今年は皆様の予防意識が高まっているのか、早々フィラリア予防を気にされています。

よい傾向ですね。

ただし、いまだに『ノミダニ予防』の意識は薄いと思います。

ノミやダニが寄生したら『ただ痒いだけ』と考えられているのでしょうかeye

それだけならば痒みのコントロールをしてあげればいいのです。

しかし、それらによっての2次的病気が起こるから予防をお勧めしているんですよ。

本来は暖かい時期だったのですが、近年では室内は冬季でも暖かいために いくらでも繁殖し続けるのです。

ノミ感染を体験されたdogcatの飼い主様でも継続予防の意識はまだまだ薄いと思います。

ノミ寄生dogcat痒がる・皮膚炎・脱毛 virgo痒み・皮膚炎

     ⇒dogcat消化管内寄生に瓜実条虫の寄生をもたらす(お尻に白い粒粒がついていたら、それかも知れません) virgo人への感染もあり(特に乳幼児に多いとのこと)

     ⇒内部寄生虫・外部寄生虫ともに駆虫しなければいけません

 

お散歩中やドッグランで草むらに入ることの多いdogは特に気をつけましょう。

温暖化傾向のため、ダニ被害は南からどんどん関東にも広がってきているんです。

ダニ寄生dogcat吸血される・痒みはあまり無い virgo吸血される

      ⇒dogcatvirgo貧血を起こすバベシア症・発熱を示すライム病

どちらも厄介なことにならないように予防しましょうhappy01sign03

 

 

 

 


誤食 パート2

続く続く・・誤飲ラッシュ!!

またまたネコちゃんです。

数日前にリラックスやネイルの際に足の指にはめるウレタン?の端っこがなくなっていることが気になっているとのこと。

来院前日から便秘、元気はそこそこ、食欲↓、飲水量↓、嘔吐なし

来院時にレントゲン検査するも胃はモヤモヤしているようなので皮下補液にて胃のお薬を。

翌日お預かりして消化管造影検査・・何か胃の中にありそう。造影剤はとりあえず流れきった。

しかし、胃の内容に造影剤がかなりこびりついている。

上記のウレタンの端っこといえば1~2cm大だと思う。

しかし胃の中はどうもかなり傷ついているのか・見方を変えるといくつもの四角いものがあるようにも見える。

『ウレタンの端っこ?』がずっと引っかかっていた。

錦糸町の後輩のところに造影写真を持って行き院長の考えが間違っていなさそうということで、二人そろって開腹しよう!!ということになった。

オーナー様に説明し開腹許可を得た。

オペ当日、いつも通り麻酔をかけ・悌毛・消毒しオペ開始。

腹部正中切開にて皮膚・筋層を開く、内臓露出『うわっ!!すごい!!、ゴツゴツだね!!開けて良かったね』と二人(院長と後輩ドクター)。

胃の血管が少ない部分の切開予定部分を決め、吊るための支持糸をかけいざ切開

出るわ出るわ緑のウレタンが・・・

胃の中から全て取り出し、胃の出口と十二指腸をさぐり何も無いことを確認、小腸部分を露出手繰っていくとまた塊があるので腸切開し取り出した。腸から取り出したものは、細かくなったウレタンに糞が絡まったもののようだった。

  胃内異~1.JPG

腹腔内洗浄後、常法で閉腹した。

 

遊びながら食べちゃう? どうしてなんでしょうかね。

ついついにしても 美味しくないのにねぇ。

実は院長のネコちゃん(まるこ)も輪ゴムを2度食べてしまった経験が。

ウンチとともに出たので良かったのですが、いまだにゴム系は噛み心地がいいようで気をつけないと咥えてにげていきます。

皆さんもご家庭では要注意ですよ!!

犬と違って、高いところに置いてもネコちゃんは高いところはお手の物ですからね。

 


誤食

猫:他院にかかられていたネコちゃんの1例

どうも吐き気が止まらなくなったとのことでかかりつけの病院を受診された。

レントゲン検査を受け特に異常は無いようで吐き気止めの注射をし、様子を見ましょうという指示だったとのこと。

しかしその後も吐き気は止まらず、心配になりセカンドオピニオンという形で当院を受診された。

飼い主様のお話を聞き、リボンで遊んでいたことがわかり、かなりの脱水もおきていたため、消化管造影検査を行った。

見事に食道から胃にかけてリボンが映っていた。

さらに時間経過を見ていると、胃に貯まった造影剤が排出されない。

小腸には点々と数箇所造影剤が写る。

食道~胃(ほとんどを占める)~小腸に存在すると考えられる。

脱水改善と内視鏡検査のため入院して頂きました。

翌日内視鏡を行うため、協力病院へ移送。

麻酔下で内視鏡を行ったところ、前日食道と胃にあったリボンは無く、壁もきれいであった。

となると・・・ということで開腹し腸を探ると、重責部分とアコーディオン状になっている部分を発見。

幸いまだ腸が赤色だったので切り取ることは免れました。ちなみに赤黒~黒に変色している場合にはすでにその部分は血行障害を起こし壊死する状態のため切除し、断端を縫合します。

異物で炎症.jpg           異物が~2.JPG

 

2箇所に1cmずつ切り込みをいれ、そこから腸内のリボンをゆっくり引きだしました。

なんと約70cmもの長さを飲み込んでいました。

出てきたリボン.jpg

退院後が気になるでしょう。

元気に過ごしています。ご安心を。

 

 

犬:ほう酸団子(ゴキブリ用)を食べてしまったワンちゃん

当院受診までの時間経過が長かったため、たぶんそのままで大丈夫だろうと思ったものの、ほう酸団子の血中濃度の半減期・体内からの消失までがかなり時間かかることを思い出し、飼い主様も不安を抱えていらしたので、お預かり(入院)して静脈からの点滴を2日行いました。

過を観察していても特に不安材料がなくなったので退院しました。

飼い主様宅では、お勝手にほう酸団子を置いていらしたので、誤食危険防止のためフェンスを設置していたものの、たまたま閉め忘れてしまったようです。

 

ワンちゃんにも ネコちゃんにも、人間(大人)には考えられない行動をとるものです。

人間の幼児もおなじでしたね。

えっ何で?と思うようなことをします。

皆様、お気をつけ下さいね。

おもちゃ、電池、歯磨きガム、ストッキングなどなど・・・wobblysweat01


亀さんのお問い合わせ

一昨日他院の獣医師と亀のことについて雑談をしていました。

昨晩、亀の診察依頼がありました。

残念なことに、当院では亀は診る事ができません。

亀に関する知識が無いので、むやみに診察はできません。

他の病院様をお探しいただくようにお願いいたしました。

 


多臓器不全を起こしたワンちゃん

1月下旬 

腹部膨満状態で来院、便秘状態が続き硬い石のような便が少ししか出ないとのこと。

ガスが異常にたまっている様子のため浣腸をし排便排屁により腹部の膨満も改善され帰宅

2月1日

食欲廃絶、飲水廃絶、膿性の目脂と鼻汁で匂いがきつい、鼻が詰まって苦しそうとのことで来院

抗生剤の投与と皮下補液を行い、強制給餌を行ってもらうことで帰宅

2月2日

強制給餌は口を開かないのでできなかった

相変わらず水も飲まないとのことで、急遽入院

皮下補液

血管確保したいが極度の脱水により留置針も途中までしか入らずそのまま点滴を開始した

少し逆流した血液は真っ黒

2月3日

鼻からカテーテルを食道に通し強制給餌・点滴・皮下補液

2月4日・5日

目脂も再度気になりだしたので、他の抗菌剤を併用する

まだ脱水改善しきらず

処置は3日と同

消炎鎮痛剤投与

2月6日

膿性目脂・膿性鼻汁

高速で輸液したいため、留置入れなおす

血液は赤く、血管も駆血することでふくらみ簡単に採血ができるようになっている

血液検査・・予想どおり:腎機能が極度に悪化している、アシドーシス(改善中)

消炎沈痛剤

身体的特徴などから、甲状腺・膵炎・副腎系をまとめて外注検査

2月7日

腎血流量を多くするお薬を入れている点滴・消炎鎮痛剤や強制給餌

2月8日

朝検査結果が来た

甲状腺ホルモン低下・甲状腺刺激ホルモン過剰・膵炎+・コルチゾール正常

予想通りの結果だった。

 

 

 


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