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入院中のワンちゃん

3日前から入院しているワンちゃんについてのお話です。

はじめの主訴は、だるそう食欲無いし、最近下痢が続いているでした。

入院3日前に一度来院されたときには、それほど状態が悪くはないので、お薬処方と皮下点滴をし、翌日にはご飯も食べ、散歩にも行ったとのことだった。

入院開始の日、来院とともに多量嘔吐(胃液)。1滴の出血を確認。

即時止血剤・抗生剤を含めた点滴を開始し3時間後には激しい出血を伴った嘔吐と下血。

翌日には出血はほぼ止まっていた。

一昨日は体を起こし反応よかったものの、また昨日にはだるさが戻ってしまった様子であったため、血液検査・エコー検査を行った。

エコー検査では胃腸には問題はなさそうなところまで回復していました。

しかし、血液検査では問題があり、児玉先生と考察し、再度ワンちゃんの様子を観察したところ、陰部からの排膿を確認。子宮蓄膿がわかった。

夜8時からの緊急手術を行いました。

01.jpg

 

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まだ初期と思われる子宮蓄膿。

 

7才という発症しやすい年齢。

早期発覚は幸いしました。

このところだるさでしっかりと睡眠が取れなかったせいか、麻酔から覚めているにもかかわらず、『構わないでsign03私寝たいのsign03』というような表情をしていました。

下痢や嘔吐は子宮蓄膿の際に見られてもおかしくはない症状ではありますが、吐血が直結を妨げていました。

ただし、出血性胃腸炎と子宮蓄膿症両方を抱えたケースかもしれない。

出血性胃腸炎により体力・免疫力低下したことが引き金になったのかどうか・・・sign02

ちょこちょこ陰部を舐めていたかもしれないということは、手術直前にお母さんから聞いた。

とすると、じわじわ蓄膿が起こり始めていた⇒舐めた⇒胃腸炎を起こしたとも考えることができるsign02

また、11日の大地震時は一人きりで不安を耐え、その後ご家族のお仕事の時間帯が変わり一人でお留守番するようになったなどストレス・不安を抱えていたことによる胃腸炎発症だったかもしれないsign02

お話ができない動物を理解してあげることは、毎度毎度大変なことであります。

でもそれが好きだから獣医師やっているのかな・・・coldsweats01

理由はともあれ、早く回復してくれることを願っていますheart04

がんばれsign03 ももちゃんdog 


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涼しくなって・・・

暑い時期は、オペを躊躇される方が多かったです。

涼しくなり、続々オペ予約が入ってまいりました。

普段やりなれたオペであっても、一匹一匹麻酔のかかり具合からして違う(緊張など・・)ので、気を引き締めて取り掛かろうと思います。

自分自身帝王切開の際、心停止の経験ありで、看護師さんたちも必死に心マして下さったり・ビックリしてひっくり返っている看護師さんもいたり・・・、確かにオペ始まる前は過換気になったりと緊張がありましたから・・。

こんな経験をしているからこその、怖さを知っています。

毎回毎回 緊張感をもってオペするのは必要不可欠!!

慣れきるほど怖いことはないでしょうね。

さあ、この秋も頑張ります!!


退院おめでとう

猫のキクちゃん、犬のティティちゃん 退院おめでとうhappy01heart04

 

キクちゃんはお家に入れてもらえるようになり、他の子catたちとも仲良くやっているそうです

寒い冬もヌクヌクだねspaup

 

dogティティちゃんは、お母さんのお迎えで少し元気を取り戻しました。

カートに乗って病院から出たら、sun外の空気が気持ちよかったのか、スクッと立ち上がっていましたhappy01

次に会うのは抜糸の日ねwink

ちゃんと食べて快復してねッgood

 

キクちゃん・ティティちゃん 次は元気なお顔を見せてねheart02

 

 

 


オペ

【午前のオペcat

昨日は入院中の猫ちゃんが食餌もよく食べるようになり、元気快復したので、飼い主様のご希望通り去勢手術を行いました。

おうちに何匹もネコちゃんがいらっしゃるため、去勢しないと入れてあげられなく不憫だったそうです。

これで今年の冬はみんなと暖かいお部屋で過ごせるねhappy01heart04

cat今日退院予定ですbleahshine

キクちゃん退院おめでとlovely

 

【午後のオペdog

21日に夏休みで普段と違ってストレスがかかる生活になってしまったワンちゃん。

毎年おなじようにストレスがかかった後に食欲不振になるとのことでした。

その日は確かに胃腸障害はおこしていたもよう。

普段からお尻をきれいに舐めているワンちゃん(らしい)にしては、どうも尻尾の舐めてのぬれ方がおかしくないかなあと気にはなっていたものの、おうちで様子を見てもらった。

翌日22日に違うことで具合悪いと再来院。

陰部・腹部の執拗な舐めによる内出血(紫斑)。

尻尾は前日とは違って膿くさいベタベタsweat01

子宮蓄膿dashそのままhospital入院して頂きました。

即オペが望ましかったけれど、高齢で全く食べないし体力もないため、事前に抗生剤入り点滴を1日行い昨日午後オペしました。

イヤイヤ、大きく腫れた子宮sign03 1日抗生剤・抗菌剤使ってかなり膿の排出があったにもかかわらずsign03

取り出すのも大変wobblyスタッフに助手に入ってもらいどうにか摘出coldsweats02sweat01

左側卵巣も異常をおこしていました。

オペ自体は無事に終わりましたが、この後の腹膜炎を起こさないようになど細心の注意flairを払ってケアしなければなりません。

hospital先生もスタッフもティティちゃんの早い快復を望んでるよhappy01sign03

頑張れ~winkheart04

今は疲れきってdog熟睡中sleepy。発熱なし。

先生もちょっとだけclockお休みなさい。

 

 

 


チワワの帝王切開

早朝にチワワの飼い主さんから突然の連絡が入り、急遽チワワの帝王切開を

行いました。

2.7キロしかないお母さんチワワのお腹からは3匹の赤ちゃんが無事に出てきましたshine

bxzhi;0p.JPG bvgsui.JPG

お母さんも赤ちゃんもとってもよく頑張りましたheart


誤食 パート2

続く続く・・誤飲ラッシュ!!

またまたネコちゃんです。

数日前にリラックスやネイルの際に足の指にはめるウレタン?の端っこがなくなっていることが気になっているとのこと。

来院前日から便秘、元気はそこそこ、食欲↓、飲水量↓、嘔吐なし

来院時にレントゲン検査するも胃はモヤモヤしているようなので皮下補液にて胃のお薬を。

翌日お預かりして消化管造影検査・・何か胃の中にありそう。造影剤はとりあえず流れきった。

しかし、胃の内容に造影剤がかなりこびりついている。

上記のウレタンの端っこといえば1~2cm大だと思う。

しかし胃の中はどうもかなり傷ついているのか・見方を変えるといくつもの四角いものがあるようにも見える。

『ウレタンの端っこ?』がずっと引っかかっていた。

錦糸町の後輩のところに造影写真を持って行き院長の考えが間違っていなさそうということで、二人そろって開腹しよう!!ということになった。

オーナー様に説明し開腹許可を得た。

オペ当日、いつも通り麻酔をかけ・悌毛・消毒しオペ開始。

腹部正中切開にて皮膚・筋層を開く、内臓露出『うわっ!!すごい!!、ゴツゴツだね!!開けて良かったね』と二人(院長と後輩ドクター)。

胃の血管が少ない部分の切開予定部分を決め、吊るための支持糸をかけいざ切開

出るわ出るわ緑のウレタンが・・・

胃の中から全て取り出し、胃の出口と十二指腸をさぐり何も無いことを確認、小腸部分を露出手繰っていくとまた塊があるので腸切開し取り出した。腸から取り出したものは、細かくなったウレタンに糞が絡まったもののようだった。

  胃内異~1.JPG

腹腔内洗浄後、常法で閉腹した。

 

遊びながら食べちゃう? どうしてなんでしょうかね。

ついついにしても 美味しくないのにねぇ。

実は院長のネコちゃん(まるこ)も輪ゴムを2度食べてしまった経験が。

ウンチとともに出たので良かったのですが、いまだにゴム系は噛み心地がいいようで気をつけないと咥えてにげていきます。

皆さんもご家庭では要注意ですよ!!

犬と違って、高いところに置いてもネコちゃんは高いところはお手の物ですからね。

 


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